笠原小学校の宝物の一つが掃除です。

 掃除は健康な生活を送る上で必要なもの。でも面倒なもの。手を抜こうと思えばたやすい。楽をしたくなる自分と、いや、やりきろうと思う自分の間で心が揺れる。だからこそ学校で取組む値打ちがあるのです。
 いつも完璧である必要なんてないし、そんなことは無理です。迷いながら、揺れながら、しかし環境委員会のリードで、先生も一緒に、一歩ずつなりたい自分に近づく努力をしています。その努力が、心が、こんな素敵な姿に表れています。

 この歩みこそが宝物なのです。

 代表委員会が前期からずっと続けている挨拶運動。寒いも暑い日も、毎日のように門に立ち、挨拶で登校する仲間に温もりを届けています。

 今朝は、正門。素敵に挨拶をしてくれる人もいれば、返してくれない子もいると反省の声。
「キャンペーンで目標の「一日7人」に挨拶したからもう(しなくて)いいという子もいたよ」「それはおかしいよね」

 ちょっと残念。でも、それでいいんです。活動の意味や値打ちを分かってもらうことにも、活動が大きなうねりになって本物になっていくにも時間がかかるもの。粘り強く続けてみよう。大変だった分だけ、大きな喜びと心の力がきっとみんなで共有できる。
 大丈夫、6年生のリードのおかげで、笠原小学校にはたくさんの本物の活動が生まれつつありますよ。

 自治という文化が、笠原小に根付きつつあります。

10月3日から約1ヶ月、2年1組に教育実習生として、本校卒業生の水野先生が入ってくれています。今日は集大成の研究授業。2時間目の算数でした。多くの先生たちも参観に駆けつける中、児童も生き生きと取り組みました。大学3年生のさわやか青年。子どもを見る目の優しさと細やかさ、かける言葉と笑顔の温かさ、指導の丁寧さと使命感の強さが表れた45分で余裕をもって終えた授業は素晴らしく、保護者の方にも参観していただきたいほどでした。今週いっぱいでお別れ。学級の児童は悲しむでしょう。それも勉強。是非先生になって、笠原に帰って来てください。

廊下に置いてある雑巾かけです。懸命に掃除しているので、雑巾自体は真っ黒。しかし、掃除の後、きれいに整えてかけようとしていることが伝わります。
 廊下は公共の場所。そこに置いてあるものも、児童の学習環境、乱れていれば、そういうものが、美しく整っていれば美しく爽やかなものが、児童の目を通して体に入っていきます。
 笠原小学校の雑巾かけは、児童の心のこもった芸術作品であり、宝物です。

朝の会から1時間目にかけての全学級の様子です。(つくし2組は交流)やる気に満ちて、笑顔輝く1日のスタートです。

ぐっと冷え込みました。校庭のスズカケの木もすっかり黄葉し、大きな葉を落としています。そんな中でも登校する子どもたちは笑顔いっぱい。それぞれの個性で、挨拶を通して温もりを届けてくれます。一番小さく写っているこの班の人たちは、登り坂の死角から顔が出るや否や、200メートルほども遠くから元気いっぱいの挨拶を届けてくれます。若くしなやかで強靭な感性と行動力を心から誇らしく、愛おしく思います。

どの子もくたくたになるくらい精一杯取り組むことができた恵那山荘合宿でした。しかし、さらに偉かったのは、バスからおりたとき出迎えてくれた先生方に「ただいま!」と元気な表情で挨拶ができる子がたくさんいることでした。本当に充実した二日間を過ごしたことでしょう。月曜日から一皮もふた皮もむけた輝く5年生となっていることでしょう。みんなお疲れ様でした。

あっという間の2日間でした。快晴の下予定は全て完了。対処式では山荘の市岡さん、指導者の赤尾先生から口々に反応のよさ、考えて動く力動く褒めていただきました。もう後2日くらいいたい、そんな気持ちで根の上高原を後にできることは幸せです。さあ、帰ろう。

全員でご馳走様をした後は、全員で力を合わせて片付け。ススで真っ黒になった鍋を全力でゴシゴシと。見る見るきれいになっていきます。みんなで座ったベンチのほこりを手で払う人。できることを探して、よりよく、より美しく。素敵な目と心を持った人たちです。