



長いようであっという間の夏休みでした。本当に短いと感じます。
朝、児童玄関で子どもたちを出迎えます。両手に荷物をたくさん抱えています。そして、予想よりも元気に、笑顔であいさつ、ハイタッチができる子が多く、安心しました。
集会では、「ここにいること、生きているということは、実は本当にすごいことなのだ」ということについて話しました。
私の母は、中国の大連で生まれ、3歳の時に終戦を迎えました。終戦間際、戦火が激しくなり、警報が鳴るたびに、兄弟5人(母は3歳、下に1歳の妹、上に兄2人と姉1人)と父母で近くの防空壕へ避難していたそうです。ある時、父母が不在で、兄弟5人だけだったので、防空壕にはいかず、家の押し入れの中で布団をかぶってじっとしていたそうです。
そうしたらなんと、いつも避難していた防空壕に爆弾が落ち、多くの人が亡くなったそうです…。いつものように避難していたら、私の母も命を落としていたかもしれません。
そして、中国から引き揚げ船に乗り、日本に戻ろうとしたとき、懇意にしていた中国人から、「大勢で船に乗っても大変だ。一人置いていったらどうか」と言われたそうです。置いていったらどうか、と言われたのは、母のことでした…。ここで、もしもそうしていたら、私は中国で生まれ育つことになったかもしれません。
しかし、兄弟5人全員で日本に帰ると決め、船に乗り込みました。引き揚げ船では、たくさんの人であふれていたそうです。私も、引き揚げ船で起こったたくさんの悲劇については、色々と調べて知りました。そんな中でも、兄弟5人全員と父母、一人も欠けることなく日本に帰ってくることができたのでした。これはとても運のよいことだったと思います。この時、母が命を落としていたら…私は生まれてはいませんでした。
今、ここにいるということは偶然ではない。生きているということは、おおきな奇跡があったからこそ、なんだ。ただ生きている、ということだけではもったいない。命を、もっと輝かせてほしい。
そのためには、『今できること、やりたいことを一生懸命、とことんやることだ』。
というようなことを子どもたちに話しました。このことは、自分自身にも言い聞かせていることです。弱い自分に負けてしまうことが多々あります。それでも、「今、この瞬間を全力で」「今を燃やす」。
これからも、自分ができること、やりたいと思うことに、精一杯取り組んでいきます。